(2006年8月14日)
行徳警察署管内での刑法犯の発生件数は、2006年1月から7月末日までで2268件。対前年比では数パーセントの減少にとどまりましたが、対前々年比では20%減となり、防犯パトロールなどの効果により犯罪の発生が減少傾向に転じたといえそうです。ただし、犯罪の種類をみると、行徳周辺では「空き巣」と「自動車盗」の件数が多いことから、警察では地域による一層の協力と注意を呼びかけています。
8月8日(火)午後6時30分から行徳文化ホールI&I(アイアイ)で、市川市行徳防犯協会主催による「行徳地区市民防犯のつどい」が開催されました。冒頭の犯罪減少を示す統計は、来賓としてあいさつした行徳警察署の村上署長が公表したもの。
この日の「防犯講演」では、 特定非営利活動法人(NPO)日本ガーディアン・エンジェルスのメンバーが、防犯パトロールの効用などについて講演しました。ガーディアン・エンジェルスは、ニューヨークの地下鉄のパトロールをはじめた13人の若者が1979年に設立したボランティア団体で、現在世界11か国で5000人のメンバーが活動。日本でも、1995年に阪神淡路大震災をきっかけに東京支部が設立され、割れ窓理論にもとづいた防犯活動を積極的に展開しています。
講演した宮嵜(みやざき)千葉支部長は、これまでの実績や統計数値を挙げながら「パトロールをすればするほど犯罪は減る」と断言。かつて江戸川区の葛西周辺で空き巣が多発して区内の発生件数が全国ワースト・ワンとなった際には、ガーディアン・エンジェルスと地元ボランティア団体が協力してパトロール運動を展開し、警察と行政も一体となって防犯活動をつづけた結果、空き巣被害が激減したと経験談を披露しました。ただし、空き巣ねらいは最近江戸川区からその周辺に移動しているようで、行徳周辺での一層の注意を呼びかけています。
参考:
平成18年度行徳地区市民防犯のつどい「防犯講演」要旨
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